3 posts categorized "ちくちく日記ブログ版"

May 02, 2007

批評の集会

忌憚なき評求めしがねぎらいと褒め言葉満つる縫い物の会

以前「塔」に掲載された歌。短歌をたしなむ人は四句まで読んで
「これが歌会だったら意味ないじゃん!」と思ったかも。
逆にこれを読んだ縫い物友達は、わたしを嫌いになったかも。

なぜ縫い物の集会ではこうなのか、わたしには想像がつく。
かつて短歌は貴族の遊びだったけど、裁縫、染織は庶民の女の
生活必須技術だった。家庭での針仕事が家事から趣味になったのは
既製服が出現した近代以降だから、縫い物の遊びとしての歴史は浅い。

それ以前は長い間、例えば農家の女は家族の衣服を整えるために、
自分の空き時間のほとんどを機織りや糸つむぎに費やしていた。
その単調な作業を少しでも楽しくするために、夜なべの会とか
縫い物の会が村や近所で催されたときく。そういう場ではおそらく
他人の作品をずけずけ批評するよりは「おたがい大変ねぇ」みたいに
作業自体をねぎらいあったり世間話のほうが多かったのではないか
と想像できる。染織裁縫が趣味と変わった現代も、制作作業に
手間ひまかかることには変わりないから、やはり批判的な感想は
面と向かっては言いにくいはず。だから現代の縫い物の会で
作品の相互批判が少ないのは、わたしには納得できるのだ。

他人に認められたかったり、ほめられたかったら、極端な話今から
キルトやソーイングをがんばって、同好の士に作品を見せればいい。
悪い言葉は言われないから、居心地は悪くないのだ、今考えると。
(ただしこの一文で、わたしは縫い物仲間全員を敵に回して
しまったような気がする。暗黙の了解みたいなものだったから)

さて、では短歌は?わたしは「塔」以外の歌の集会に出た事がないから
限られた経験になるけれど、匿名で出された作品を皆ずけずけと
批評しているほうだと思う。その作品をもっと判りやすく良いものに
したい一心からだ。短歌一首の制作時間は、縫い物のそれよりは
短い場合が多いと想像する。短歌では実作より批評や評論のほうが
もしかしたら字数も手間もかかっているかもしれない。それが関係
しているかどうかは判らないけど、例えば縫い物作品の場合のように
「この歌、よくぞこの言葉を見つけたね」とか「こんな凝った構成、
考えるのに時間かかったでしょう」などと、制作過程自体をねぎらう
批評が短歌にあったとしたら、その方が変ってことになっている。
(例えばある歌人のファンが本人を囲んで持ち上げまくるような、
限られた集団の中だったらありそうだけど、わたしは知らない)
つまり、分野によって感想や批評の出し方も違うというわけだ。

他人の短歌作品を評する姿勢について考えるとき、わたしはいつも
他の芸術の場合は?と思いをはせる。例えば絵画で、例えば映画や
テレビドラマで。まだうまく言えないけど、次の作品が少しでも
よいものになるように、批評や相互批判は必要だ。短歌の世界では
批評や評論はその目的のために、うまく機能しているんだろうか。

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Mar 13, 2007

インドネシアの手仕事の店

旧居の引き渡しのため、めったに行かない街に出向いた。
用事が済んで私鉄の小さな駅前ロータリーに戻ったお昼前、
ウインドーにエスニックな染めの布と、手編みのカゴを発見。
人文学部で染織文化史を学んだわたしは、布や繊維製の
工芸品はけっこう好き。久しぶりに見た「いい仕事」の数々に
引き寄せられるように、その店にぶらりと入ってみた。

インドネシアの現地から直接買い付けたというバティック
(ジャワ更紗)、イカット(絣)、バスケタリー(カゴ細工)。
「この染めは、手がかかりすぎて今では現地にもつくる人が
いないんですよ」と頼まないのに横に来て解説してくれた、
女性オーナー。わたしは自分じゃ作らないけど染織技術の
話ならなんとか判るから、彼女に相づちを打ちつつ拝聴。
「草木染めを年3回、都合28回重ねて約9年、織りに1年。
この壁掛けは10年以上かけて完成した職人芸で、現地の
作者に非売品を条件に、やっと譲ってもらったんですー」
「判ります。見事にそろった絣(かすり)ですものねぇ」

その壁掛けは別にしても、白玉家の内装に合わない品は
持ち帰れないから、一通り店内を見て品々を検討。結局
2組のコースターセット(各5枚)と、中くらいの大きさの
手編みカゴを1個、購入することにした。コースターは
来客用。カゴは小物入れや編み物入れにできそうかな。
「このカゴがまた、現地の熟練工のおじいさんの作で。
最近の若い作者と違って、ホラ、底が丸くならないで
きちんと直角に立って、仕上がっていますでしょ」ハイ、
こういうの大好きです♪ホントにこの値段でいいんですか?

バティックやイカットのマルチカバーも素敵だったけど、
うちではちょっと使う場所が思いつかず、今回は断念。
縁があったらまたこの店に来て、拝見させていただこう。

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Jan 07, 2006

親子で毛糸遊び

るなの通園のために編んでいたアーガイルチェックのベストが、正月の帰省中に完成した。(デジカメ故障のため写真は後日)次は毛糸を買ってあるまやの丸ヨークセーターだ。今年は厳しい冬だが、春のきざしが見える前に編み上げなくては。

そのまやとるな、誰に似たのか糸いじりが好きで、毛糸のゆびあみ、ワンダーリリアン、鎖あみなどいつも何かしらやっている。ふたりとも自分専用の裁縫箱を持ち、刺し子の布巾を少しずつ縫っているがまやはこれ以外にも組ひもディスクやフランス刺繍を手がけていて、大人向けの本で覚えた複雑なステッチの知識は、わたしもかなわない。るなもお年玉で「おねえちゃんに使われちゃわない」自分専用のアクリル毛糸をいくつか買って、ポンポンをこしらえていた。次は編み物、いつかは織り物・・・とそれぞれ夢もふくらんでいるようだ。

わたしが手芸に目覚めたのが中学の家庭科の時間だったことを思うと、6歳と8歳では少し早すぎるかな?まだ走り回ることも必要な年頃だし、幼いうちからこんな根をつめることばかり好んでて大丈夫?という外野も。でも、こどものマイブーム期間は短い。外遊びや他の遊びもやりながらいろいろな技法を経験してほしいとは思う。問題は始めることじゃなくて手がけた作品をひとつずつ、ちゃんと完成して終わらせることなんだよ・・・

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