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2011/08/22

一年ぶりのスタインウェイ

ピアノ教室の発表会、本番終了。

今回もピアノ部門でオトナの参加者はわたし一人。
就学前から高校生までのこどもたちに混じってのソロ演奏。
服装は?待ち時間や舞台袖での緊張感をどうやりすごす?
それに何より、練習の成果を舞台でちゃんと出せるのか?

不安はいろいろあったけど、今回が二回目なので経験値は
前回よりは上がっているはず。というわけで早朝ハノンを通して
指の動きだけ再確認し、あとは暗譜を信じて、いざ!

******************************

小雨のなかを会場入りするとステージではすでに、プログラム順の
リハーサルが始まっていた。早速本番用の衣装(今回は上が白&
下が黒の合唱団スタイル)に着替えていったん客席へ。自分の順の
数曲前になったら楽屋に戻り、靴をヒールに履き替えて支度を整え、
3-4曲前くらいから舞台袖に行き、出番まで待機する。

袖は暗かった。ぽっかりと四角い出入り口からステージ前半分が
明るく見えていて、順に演奏とお辞儀をする生徒さんたちの横顔。
その手前に待機しているのはわたしたちの先生。脇で地味な服装で
動いているのは、ステージマネージャーさんやスタッフさんたち。

舞台袖には出演者用のイスが並べられていたが、わたしはどうも
落ち着かず、さらに暗い、壁に近い場所に立って待つことにした。
小さいホールだからか?袖の奥のホール外壁に近い暗がりにいると
ひんやりした風がどこかからふわりと来る。冷や汗をかいたわが
手のひらに、気持ちいい。その場でストレッチしたり肩回したり、
両手の指をそれぞれ合わせてのばしたり。誰も見ていないので
こっそりヒールを脱いで、足もとにも涼しい風を通してみたり。

身体が十分ほぐれた気がしたのでイスに座った。わたしの順まで
あと二曲。幸い前の人たちの演目がテンポのいい曲だったので、
ひざに広げたハンカチに両手を打ちつけて、リズムを取る・・・
実はその振りをして、手のひらの冷や汗を必死で乾かしていた
ことは、一緒に待つ顔見知りの高学年の生徒さんたちには内緒。

順番が来た。ハンカチを置き、見えていた四角い光の中へ歩く。
客席にはすでに生徒さんたちの家族や、撮影準備をするお父さん
たちがいたが、お辞儀をするまでそちらは見ないようにした。
いつものことだがわたしが一人で舞台に出ると、あれ、オトナ?
誰の伴奏?え、弾くの?とか思う人が、きっといたと思う。
そのまばらな観客に向かい(聴いてください、よろしくどうぞ)
との願いをこめてお辞儀をし、ピアノに向かい、腰を下ろした。

このホールのピアノはスタインウェイ。ホールが新しめだから
ピアノもまだ新しい。譜面台を動かしてみたが白いハンマーは
よく見えなかった。でもあの辺りだなと前方の弦とハンマーに
向かい(ピアノさん今日はよろしく♪)と心で祈って、いざ演奏。
去年はしどろもどろであっという間に終わったこのピアノだが!

・・・

最初の数音で、響きのやわらかさに驚いた。鍵盤も素材の加減か
指に吸いつくような感触で、反応がいい。ををこれがわたしの音?
いつもレッスンに弾かせていただく先生のグランドは他社製だが
それとも響き方の特長が違う。好みだけならスタインウェイかな!

弾きながら気持ちが乗ってきた。ノーミスの演奏はまだ一度も
できた試しがないけれど、このときはミス最小限で、われながら
いい方の演奏ができたように思う。先生も袖でうなずいておられた。

ああ、これがリハーサルじゃなくて本番だったらよかったのに!

でもこのあと数時間後に本番がもう一度ある。衣装も気持ちも
一端ほぐして、また立て直し、本番前半の進行を客席で見守った。

リハーサルでは曲名アナウンスと客席からの拍手がなかったが、
やはり本番は客席も埋まり、雰囲気が違う。独特の緊張感も。

アナウンス、お辞儀、拍手、演奏、お辞儀、拍手、入退場。
アナウンス、お辞儀、拍手、演奏、お辞儀、拍手、セッティング。

ドレスやスーツに決めた可愛らしい生徒さんたち。彼らの退場時に
舞台下からお友達が駆け寄って花束やプレゼントを手渡すシーンも
加わって、発表会の場はますます華やかになった。長女と次女は
留守番だったが白玉ダンナがわが出番の前に、客席に来てくれた。

そして順番が近づき再度楽屋へ。袖へ。そしてホントの本番演奏。
さっき上手くいったリハーサルと同じく袖で緊張の時間を過ごし、
同じように舞台に向かい、同じように演奏・・・できた?と思う。

さっきと違ったのは先生が舞台に向かうわたしに「白玉さん
楽しんできてください」と声をかけてくださったこと、そして
本番を弾き終わった直後、イスを立つときにごくごく自然に、
ピアノに向かって小さくお辞儀をしていたわたし。

スタインウェイさんありがとうございました。また来年?

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